「エッセンシャル思考」(グレッグ・マキューン)を読み終えたので要約します。
【パート1:エッセンシャル思考とは】
・「より少なく、しかしより良く」を追求し「今、自分は正しいことに力を注いでいるか?」と絶えず問い続けること。
狙い:自分の時間とエネルギーを効果的に配分し重要な仕事で最大の成果を上げること
・成功した企業がいかにして衰退するかを分析した「ビジョナリーカンパニー3 衰退の5段階」の著者ジム・コリンズによると、失敗の主な理由は企業が「規律なき拡大路線」に陥ったことだと述べている。
・方向性を見失う理由
1、選択肢が多すぎる
2、他人の意見がうるさすぎる
3、欲張りの時代
・エッセンシャル思考を身に付けるために理解すべき基本事項
1、選択
ウィリアム・ジェイムズ「自由意志の最初の一歩は自由意志を信じること」
→「選ぶ」ことを選ぶ
選ぶことを忘れる→無力感にとらわれる。他人の選択を黙々と実行するだけ
2、ノイズ(世の中の大半)
大多数の物事が不要だと考える
「パレートの法則(80対20の法則)」→成果の80%は20%の努力に起因する。
3、トレードオフ(何かを選ぶことは何かを捨てること)
「どうすれば両方できるか」ではなく「どの問題を引き受けるか」を考える。
戦略的かつ慎重に選び取る必要がある。
【パート2:見極める技術】
・考えるためのスペースをつくる
目の前のことにすぐ反応するのではなく調査と検討に時間を設けることから始める。
仕事が忙しいほど考える時間を確保することが必要。
・物事の本質をつかむ
1、日記をつける→変化が読み取れる
2、現場を見る→問題は何かわかる
3、一見無関係な分野とのつながりを発見すること・別視点
4、問題を明確にする
・「遊ぶ」ということ
1、選択肢を広げてくれる
2、ストレスを軽減してくれる
3、脳の高度な機能を活性化する
・睡眠
自分自身は最大の資産。壊れる最大の原因は「睡眠不足」
働きすぎることは単純だけど働きすぎないように制御することは難しい。
睡眠を武器だと考え自分の力を引き出すために活用する。
【パート3:捨てる技術】
・最終形を明確にする
目的が明確でないと人はどうでもいいことに時間とエネルギーを浪費する。
本質目標を決める→その後の無数の決断が不要になる
・断固として上手に断る→本当に重要なことしか引き受けない
1、判断を関係せいから切り離す
2、直接的でない表現を使う
3、トレードオフに目を向ける
・過去の損失を切り捨てる
サンクコスト(埋没費用)に対する心理的バイアス…すでにお金や時間を支払ってしまったという理由だけで損な取引に手を出し続ける。
どのくらいの価値があるのかで考えるのではなく、「持っていない」としてそれを手に入れるためにどのくらいコストをかけれるかで考える。
【パート4:仕組化の技術】
・最悪の事態を想定する
万が一に備えてバッファをとり、予定外のことがあっても取り戻せるようにしておく。
徹底的な準備が大切。
・成果を改善する方法
1、目指すことを明確にする
2、ボトルネックを特定する(仕事の完成を邪魔するものがあれば、すべてリストアップする)
3、邪魔なものを取り除く
・職場において感情・モチベーション・認知を高める諸要素の中でもっとも重要なのは「進歩している」という手ごたえ
コツは「小さく」始めること
・日頃から重要なことをやりとげるために習慣にする→正しい習慣を続けていれば大きな結果がついてくる
悪い習慣について
その行動辞退よりもそれを引き起こすトリガーに着目する→別の有益な行動と結び付ける
(例:目覚ましの音がメールチェックのトリガーなら、目覚ましが鳴ったときに本を手にとって読むなど)
・過去や未来にとらわれないようにする
「今」にだけ集中し今この瞬間に何が大事なのかを考える→余計な考えにエネルギーを奪われなくなる
・シンプルが良い
迷わなくなり、流されなくなり、日々が楽しくなる。
「シンプルであること」がテーマで、そのためにどうすべきか偉人の体験談を例に持ち出してたくさん挙げてます。
パートごとに何十章か小見出しがあるのですが、ほとんど具体例から導入されていて、小説を読んでいる感覚になりました。
でも結局言いたいことは「より少なく、しかしより良く」です。
「働きすぎることは簡単だけれども、働きすぎないよう制御することは難しい」ということばには「なるほど~」ってなりました。
付箋は4つ
自分の今の仕事ぶりを振り返るいいきっかけになりそうです。
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