「神・時間術」(樺沢紫苑)を読み終えたので要約します。
◎「脳のゴールデンタイム」
起きてから2~3時間。脳内が非常に整理された状態。一日で最高のパフォーマンス。
→集中力のいらない仕事に充てるのは時間の無駄
◎「二次元時間術」
時間を横に流れる線として表す一次元ではなく縦軸に「集中力」を設け”面”として考える。集中力が低い時間帯と比べ2~4倍仕事スピードが違ってくる。2~4倍は筆者の体感。
「集中力」*「時間」=「仕事量」
◎運動もまた集中力をリセットさせる
「有酸素運動」をすることでBDNF(脳由来神経栄養因子)が分泌され意欲を高めるドーパミンという脳内物質も同時に分泌される。→「脳のゴールデンタイム」と同じ状態に
【第一章】集中力
・15、45、90の法則
深い集中力が持続できる時間は15分程度。
通常集中力は45分程度続く→PCを使う事務作業等は40~50分ごとに1回休憩を入れるのがよい。
大人がなんとか集中できる時間の限界が90分程度。
↓
「体内時計」が関係
概日リズム→24時間周期(眠気や空腹のタイミング)
さらに短い「ウルトラディアンリズム」→90分周期
覚醒度の高い90分と眠気の強い20分が交互に訪れるサイクルが脳内に存在する。
こうした脳のリズムにうまく乗ることが集中力を最大限に活用できる基本となる。
・4つの雑念
「物による雑念」「思考の雑念」「人による雑念」「通信の雑念」
→これらの排除により集中力を高められる。
・制限時間を設ける
人は追い込まれるとノルアドレナリンが分泌され集中力や学習能力が高まる。
「いつでもいい」という依頼でも「3月末までに」と自分で締め切りを作り厳守する。
【第2章】朝の時間
・集中力を継続的に測定できる新型メガネ「ジンズミーム」によると、
1日で最も集中力の高い時間帯は朝6~7時台とわかった。
→「脳のゴールデンタイム」と被る。
・起床
朝起きた直後は睡眠・覚醒を司る脳内物質セロトニンの状態がゼロ
→「起きたくない」「もっと寝たい」
→カーテンを開けて寝ることで朝日による光刺激が入りわずかながらもセロトニンの合成が始まり「はつらつとした気分」に変わっていく。
朝シャワーで「副交感神経」から「交感神経」に切り替わる。
(体温や心拍数が上がれば自然と交感神経が優位になる)
・朝食
「咀嚼」もセロトニンを活性化させる。
・始業後
「時間の割り当て」をする。
①To Doリストを作成し仕事をリスト化
②その中で集中力の要る仕事にチェックし、それを午前中に割り当てる
【第3章】昼の時間→いかに集中力をリセットするか
・昼の休憩は正しくとる
外食ランチをする
→海馬にある”場所”を司る細胞である「場所ニューロン」を活性化させる
→海馬全体が活性化し記憶力が向上する
行ったことないところに行くこともオススメ
→「アセチルコリン」が活性化し「創造性」「ひらめき」に効果がある。
・仮眠
アメリカのNASAの研究によると、26分の仮眠により仕事効率が34%アップ、注意力が54%アップすることがわかった。
最適な仮眠時間は20~30分、午後3時前には済ませる。
イスに座ったまま机のうえで顔を伏して仮眠する方法でも効果はある。
・終業にむけたラストスパート
午後2~4時は1日の中で最もパフォーマンスが下がる時間帯。
この時間帯をどう乗り切るかが重要。
以下リセット方法。
①10分程度の運動
②場所替え
③仕事内容を変える(資料作成やメール返信を挟むなど)
④疲れる前に休む→45分仕事・5分小休憩のイメージ
ベストは「目をつむる」
・退社時間
退社時間を自分なりに決めて必ず実行する習慣をつける
【第4章】夜の時間
・知的重労働には運動が必須
60~90分の運動で、朝の「脳のゴールデンタイム」と同レベルまで上げることができる。
サラリーマンは運動するなら終業後となるが就寝3時間前までに終わらせなければ睡眠に影響が出る。
肉体労働者は休日は普段していないことをすることが休息となり脳を活性化することにつながる。
→例)読書
・24時間で収支を合わせる
土日の概念を持たないようにしてみる。
24時間の中で緩急のリズムをつけ、その日発生したストレスは持ち越さずその日のうちに解消し翌日100%の状態に回復することが望ましい。
→平日も「会社を出たら仕事のことは考えない」
・寝る前2時間
OK
「ゆったりとした時間」「リラックスした時間」等
NG
「食事」「飲酒」「激しい運動」「熱い風呂」「視覚系娯楽」等
寝る前の食事は血糖値が上がり疲労回復ホルモン(成長ホルモン)が分泌されなくなる。
・寝る前15分は「記憶のゴールデンタイム」
暗記系の勉強に有効
・寝だめしても集中力は回復しない
平日と休日で起床時間は2時間違いまでに抑える
週末たっぷり寝ることより普段睡眠不足しないことが重要
【第5章】仕事の時間創出
・「人を待たせている仕事」は最優先に処理する。
→信頼が関わってくる
・日々の決断は30秒で即断即決する
・未決は保留として決断する
→あいまいにしておくと無駄な考えが出たりして仕事の効率を下げることになる
・「ながら仕事」は効率を下げている
ただし「入浴」「歩いている」等非常に単純な動作と同時ならば、同時進行的に仕事をこなすことができる。
=これを「並行仕事」とする。
例)一時間の移動時間に一時間読書→一時間時間を創出したのと同じ
【第6章】自由時間→「自己投資」「能動的娯楽」「楽しむ」に割り振る
・本をより多く読むほど集中力が鍛えられ、テレビをたくさん見るほど集中力が低くなる。
→能動的娯楽は集中力を高めるトレーニングとなり人を成長させる効果があるのに対し、受動的娯楽は「何も生まない」
・結局「楽しいこと」に時間を費やすことが大切
遊びのTo Doリストを作って自由時間を濃くすることも出来る。
効率よく時間を使うために主に「集中力」という観点からまとめた本でした。
時間に集中力を掛け合わせる視点は面白いなと思いました。
筆者は医学部出身で精神科医だったこともあり、科学的な根拠も示されております。
そのため「なるほど~」と思えて読みやすい本でした。
付箋は二つ。
次の休みは土曜日なので、そのときに昨日届いたもう一冊の本「エッセンシャル思考」を読んでいこうと思います。
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